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STAP細胞事件

STAP細胞事件。
ノーベル賞科学者の野依先生までが謝罪するという大事件になってしまいました。剽窃や捏造を行ってはならない、というのは科学者ならずとも当たり前のこと。それ自身を擁護する気は全くありません。もし本当に捏造や剽窃があったのなら、小保方さんを始めとして関係した方々は、影響の大きさに驚くとともに、責任を強く感じていることでしょうし、反省をしてほしいと思います。

でも。こんな中でも、一つ大きな収穫があります。
それは、Natureの記事一つで、相当数の検証実験と議論が行われたこと。そして、ある一つの結論を導き出すことができたこと。長い人類の歴史で見れば、科学的にはこの一ヶ月で大きな進歩をしたのではないでしょうか?
少なくとも、小保方Protocolと、その近隣手法ではSTAPを作ることが出来ない、というコンセンサスを確認することができました。その途上、実験方法や解析方法を学んだ学生をはじめとして、新しい手法を試した研究者、自分なりの新しいアイデアに気がついたら方も少なくないでしょう。

付け加えると、「科学的な正しさ」を真摯に追求する科学者が相当数、損得度外視(?)で協力したことも、無風凧としては、頼もしく思いました(人類としての収穫です)。

起きてしまったことは起きてしまったこと。しかし、それをキッカケとして、人類として大きな一歩を記すことができたことには、少し胸を張って良いのではないか、と思います。(もっとも、誰が胸を張るんだろう?という疑問はありますけどね。)

ちょっと Positive Thinking すぎますかね。でも、本当に「科学者底力は凄い」と感心しています。(あ、無風凧も科学者の末席を汚してるので、無風凧以外の、と付け加えておきましょう、、、)

最後に。
「出来ない」ことの証明は「出来る」ことの証明よりもはるかに難しいことです。小保方さんには、今は再現不可能かもかもしれませんが、将来的には違う手法によって簡便な再生細胞作成手法を確立してほしい、と思っています。可不可の結論を出すには、たった一ヶ月は短すぎるような気がします。

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