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茂木さん Said「予備校潰れろ!」(ランキングについて考える53)

脳科学者の茂木健一郎さんが、「偏差値を計算する、くされ外道予備校ども、みんなつぶれろ」とTwitterで発言し、少し盛り上がっています。
今回は、これをランキング人仮説的に考えてみましょう。

偏差値を計算する、という部分。意外と簡単なようで簡単ではないです。実際にどう行っているか詳細は知りませんが、おおよそ次の作業が必要でしょう。

1)同一の試験(模擬試験)を行う。
2)その模擬試験受験生の得点分布を作る。
3)大学入試本番の合否判定の結果を知る。
4)3)と2)を対応させて、大学毎の最低平均合格点を算出する。この場合、一人で複数大学を受験していると、データが生きやすい。
5)それを、1)の試験の偏差値にマッピングする。
6)そして、翌年は、この5)で作られた偏差値に従って、「合否予測」を行う。

このように考えると、現実に 3)のプロセスを行う事は、大手予備校しかできないでしょうね。そして、大手予備校が模試することで、1)~5)ができるからこそ、大学ごとの偏差値が決まり、そして、序列が決まり、そして、6)によって、合格の確立が決まっていくのです。

茂木さんの主張を無風凧的に解釈すると、
「本来、大学の序列は試験・偏差値で決められるものではなく、序列をつけることすら、論外だ」
「人の能力も、模擬試験のみで決められるものではない」
「その偏差値・模擬試験を用た合格確率のみで志望校を決めるのは、もっと論外だ。志望大学の選定基準はもっと多様であるべきだ。」
「つまり、偏差値がなくなれば、偏差値を用いた志望校決定は行われない」
「偏差値をつくることができる『大手予備校』が無くなればよい」
となります。正論だと思います。

これらをランキング人仮説の言葉で解釈すれば、(少し説明を端折りますが)ランキング人仮説そのものです。
つまり、「何らかの軸」が必要だという点、そして、「満足するランキングがある(ここでは、ランキングというよりは偏差値でしょうか)」。そして、その二つを否定することが茂木さんの主張だと言えるでしょう。

人間は、、、少なくとも、現代日本人はみなさん「ランキング人」です。そのように考えると、人間はランキングから解脱することはできません。茂木さんの主張には心情的には非常に賛同できるのですが、心理学的に、日本人から「ランキング(ここでは言い換えて偏差値)」から逃れることはできないと、無風凧は結論します。

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