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ランキングについて考える(44)、、、TPP参加

このblogで、たびたび取り上げてきたTPP問題。安倍首相はついに参加表明しました。今回は、TPP参加を、ランキング人仮説の視点で考えて見ましょう。

結論から言えば、ランクが下がるのは嫌だ、がTPP参加の動機であると考えています。これは、「より上位のランクを目指す」という仮説(命題)の拡張ですね。必ずしも上がらなくて良い、でも下がるのは嫌だ。この「下がるのは嫌だ」という拡張は、非常に大きな成果だと自画自賛しています。

参加表明に至る最後の理由付に、経済効果が3兆円というのが、新聞紙面等を賑わしましたが、GDPが500兆円弱の日本において、経済効果が3人兆円、というのは、1%未満です。この精度での予測など現在の人類の叡智では不可能。誤差の範囲です。だから、本気で3兆円をとりにいくというのは、ありえないことです。

聖域を守ることができる、と考えているとしたら、それは歴史の勉強不足ではないか、と思います。また、本当に経済効果だけを考えるなら、聖域はない方が良い可能性もあります。

このような背景下、なぜ参加を表明するのか。

それは、世界第三位の経済大国、を死守するためだと考えてはどうでしょうか。中国に抜かれて、日本は第三位に転落しました。この地位を、アメリカ(第一位です)の主導するTPPに参加をすることで、守ることができる、と考えるわけです。TPPに中国は参加しません。TPP参加国中第二位の日本は、スネ夫的なポジション(スネ夫、、、コミック「ドラえもん」の登場人物)で、中国に対して競争力を持つことができます。もちろん、ジャイアンはアメリカです。

寄らば大樹の陰、と言えば良いでしょうか?

たしかに、この作戦を採る、という判断が百年の計であるというのであれば、ランキング人仮説的には、アリだと、かんがえます。

注: TPP参加中第二位、そしてその結果としての世界第三位の経済国、というランクを守ることはできると思いますが、それが必ずしもGDP増加には繋がらないことを、付記しておきます。

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