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安全の値段

バス安全運行の経費、運賃に上乗せ…国交省方針( YomiuriOnline の記事 参照)

[上記記事より引用]
国土交通省は19日、旅行会社がバス会社に支払う運賃の基準額について、夜間の長距離運転に伴う交代運転手の人件費など、バス会社側の安全運行にかかる諸経費を上乗せする方針を固めた。
[引用終わり]

これを読んでみなさまどう思われますか?価格競争のなれの果て、安全がないがしろにされていたことを表しています。いや、ないがしろにされていたわけではなく、所謂「人件費」等の中に入っている、と「思いこんでいた」のかもしれません。

このように考えてみると、今の世の中、安全は 只(=無料) ではありません。安全を確保するためには、費用が掛かるわけです。たとえば、バスの場合、運転手の数が少なく、超過勤務ばかりでは安全ではなくなります。超過勤務を減らすためには、運転手を雇用する必要があるわけですから、当然費用がかかり、最終的には 市場価格(Going Price) が上がります。

でも、この Going Priceが高いと、一般のお客様はバスに乗らなくなります。ということで、安全が犠牲になってしまう、のが今の世の中です。私たち消費者は、「安全にもコストがかかる」ということを認識したうえで、購入価格を理解しなくてはなりません。

では、安全の価格って、どうやって算出すればよいのでしょうか? 色々なケースがあると思いますが、バスの例でいうなら
1) バス自体の点検費用や老朽化対策費用
2) 適正な労働時間を保つための人件費
3) 標準的な生活ができるだけの給料(安すぎる給料は、無理な残業を産むため)
は、最低でも考慮されるべきでしょうね。加えて
A) 事故を想定したバックアップ体制
B) 保険
などまで入れば、充分でしょうか。

バスの運賃に限らず、乗り物運賃、食べ物の値段、なども、ぜひ安全の価格を考慮してほしいと思っています。

それから。

上記YomiuriOnlineの記事からだけでは詳細はわかりませんが、安全であることを執行しるのは、所謂 現場 です。安全のための諸経費を上乗せしても、それが 現場 に反映されなくては、意味がありません。端的にいえば、経営者のポケットを暖かくするだけでは、安全にはなりません。このあたりの仕組み作りも急務なんでしょうね。

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