うちは個人商店だから。
久しぶりに企業コンサル現場の話。
下期になってお付き合いさせて頂いているある法人。
Topの方は、よい意味でカリスマ的な存在で、組織としてもかなり良いまとまりがあります。意思決定がはやいこともあり、最近までは順調に業績を伸ばしていました。しかし、いかんせん1000人近い組織を一人でまわすことが出来るわけではなく、スタッフ(役員)が何人もいらっしゃります。そのスタッフ(役員)は、異口同音に
うちは個人商店みたいなものだから。
とおっしゃります。つまり、鶴の一声で方針が変わる、ということを言いたいらしい。
しかし、この法人、無風凧の見立てによると、「悪い意味の官僚的」な組織になっています。
1) 大勢の番頭さん(スタッフとか役員とかいうより、番頭さんのほうがしっくり来るので)が、各々で大旦那さんに相談に行くので、横のつながりが極端に弱い。
2) 大旦那の意思決定に任せきりで、何か判断しなくてはならないことがあっても、前例が無ければ、すべてPendingになる。
3) そして、番頭さんたちが意思決定をする場合、「大旦那はこう考えている」 と必ず、自分が行った意思決定を大旦那の代弁とする(権威主義的行動)。
4) 往々にして、3)の意思決定は「大旦那がこう言ったから、と後から修正が入る」。(責任回避行動)
ここで、4)については少し説明が必要です。番頭さんたちの持っていく企画に、大旦那かからは純粋に「質問」があったり「細部の確認」したりします。それらは、決して番頭さんたちの企画を否定しているものではなく、純粋に質問・確認です。ところが、会議室から一歩出た瞬間に、「大旦那はこのように考えていらっしゃる」と、かなり大胆に企画が変わってしまうのです(でも、それもまた「自分が曲解した末の大旦那の考え」だったりするのですが)。
大旦那さん、この症状がよく分っているらしく、番頭さんたちを前に「君たちは旧石器時代の人に見える。自信をもって新しい時代を見据えて斬新な施策をしてください」と繰り返しているのですけど。。。。ここから先は、無風凧の腕の見せ所、です。
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