ランキングについて考える(37)
今日は、Net上に見つけた事例紹介。
ランキング人仮説 の 一つに「ランキングは自己成長する」 という話をしました(第7回参照)。「社会的ランキングは、あがればあがるほど、あがりりやすい傾向にある」というものです。この傾向の別の言い方は「ラーメン屋の行列は、長いものほど伸び易い」ということです。
さて。世論についても、もしく同様の現象が起きる可能性がある、という事例紹介です。
<引用開始>
コメンテーターの役割は、世の中の空気を読んで視聴者がうなづけるコメントをすること。私のコメントは完全に失格でした。しかし、結果的にはマンモスかなピー反応でしたが、けっして後悔はしていません。リスクを恐れず、強引に特色を出そうとした自分の勇気をホメてあげたいと思います。ま、あそこまで見事にスベるとは思いませんでしたけど……。
ちなみに、それまでは定期的に出してもらっていた『真相報道 バンキシャ!』ですが、その日以来、一度も出演依頼はありません。ちょっとかなピーです。
<引用終了: NEWSポストセブン 11月23日1600配信 より >
この例から分ることは、
TVのコメンテーターは、「自分の意見よりも世論の平均値を話す傾向にある」
ということ。つまり、数多ある意見のなかから、その「中心にあるもの」を求められる。
その結果は、専門用語で言えば「正のフィードバックが掛かる」現象。ひとたび、TVで取り上げられた意見は、「世論の中心」として一人歩きをはじめ、意見の多様性を阻害、同様の意見保持者を生み出していく。そしてその「中心的世論保持者」が増えれば増えるほど、より増えていく、、、というメカニズムが働きます。
つまり。ラーメン屋の行列がより長い行列を呼ぶのと同じ傾向にあります。
このような傾向は「人間の性」でしょうか?もしくは、TVの影響なのでしょうか?もっとよく事例研究する必要があると感じていますが、少なくとも、世論はTVによって形成されている、ことを一端を垣間見ることが出来たと思いますし、世論形成と ランキング人仮説 が同じメカニズムであるという仮説を提案できるといえます。
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