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リストラ考

日本の景気低迷は相当深刻で、まだ回復の兆しは見えないようです。ニュースや新聞では、リストラの記事は連日紙面をにぎわせています。 ソニー、パナソニック、シャープ、ルネサス、、、とどまるところを知りません。Re-Structuring、、、構造改革といえば聞こえはよいですが、日本においては 人員削減 を意味しています。

この手のリストラは、"支出(主に人件費に関係する)"を抑える効果があります。また、"不採算事業からの撤退"することで、赤字を減らす、そこでの余剰人員削減と言う場合もあります。

その企業にとっては、支出を抑えることができ、また、構造改革費などという態のよい費目で処理できるので、安易に"リストラ"する企業が多い。日産のゴーン社長が行ったV字回復も、基本はリストラ。世の中の”コンサルタント”は言うに及ばず、世論的にも"無駄をなくす"ということで企業戦略の基本的戦略として受け入れられることが覆いようですが、本当にそうでしょうか?

今日は2つ、私見を述べます。

一つは、"社会の失業者許容人数"の視点から。
分りやすい例として、公害問題との対比で考えます。工場が垂れ流す公害も、ある程度の量、つまり自然浄化作用の範囲内であれば、顕在化しません。ですから、昨今では各企業に「許容基準」が定められていて、基準を超えないようにすることは企業の責任です。では、リストラされて失業者が出る場合を考えてみましょう。再就職などもふくめ、"ある程度"までなら、すなわち許容人数以下なら、私達の社会は吸収することができます。しかし、その許容量を超えると(すなわち失業者が増えると)、社会は正常に機能しなくなります。一昔前のスラム街、などがよい例でしょう。このように考えると、リストラして失業できる人数は、"社会の許容人数"から算出して、"上限"を決めなくてはならないことが分ります。しかし。実際には、そのような規則(法律)はありません。それどころか、"推奨される"という逆現象がおきているのです!

# 「公害=失業者」のアナロジーは、例が良くないことは承知していますが、適当な例が思いつかないので、ごめんなさい。

もう一つ。アメリカのブラックマンデー後(大恐慌後)のTVA(テネシー川開発公社)のように、社会全体での雇用を確保することが、景気回復には必要なことです(もちろん、これだけではありませんが)。でも、リストラは "雇用を減らす"効果しか生まないわけです。つまり、 マクロ経済の視点で見れば、リストラは"景気後退"の一因に過ぎません。リストラする企業が一時的に業績が回復するように見えるのは、"本当の回復"でないことはお分かりいただけるでしょう。

企業経営者の皆さん、リストラの前に、もう一度考えてみませんか?

次週は、リストラ効果 について、もう少し考えてみます。

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