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著作権の線引き

今年の10月1日から、改正著作権法が施行されます。今回の改正は大きくは5つの点に集約されています。その5つは

(1)いわゆる「写り込み」等に係る規定の整備
(2)国立国会図書館(NDL)による図書館資料の自動公衆送信に係る規定の整備
(3)公文書館等の管理に関する法律等に基づく利用に係る規定の整備
(4)著作権等の技術的保護手段に係る規定の整備
(5)違法ダウンロードの刑罰化

のようにまとめられます。この中で、(1)の「いわゆる写り込み」について、今回は書いてみたいと思います。

この映り込み、どういう場合を想定しているか、と言えば、

 Aさんの写真を雑誌に撮影した。撮影後見てみると、背景にあるお店の店先に、有名なキャラクター(例えばミッキーマウス)のぬいぐるみがあった。この場合のミッキーマウスの著作権は?

というようなもの。今回の改正では、このように主要構成要件にならない軽微な場合、「写りこみ」と称して、著作権使用に関する権利処理をしなくて済むようになります。

上記は、写真の場合ですが、これはどうでしょうか?

 校内放送用に、生徒会長宅でインタビューをした際、部屋のBGMとしてFM放送の AKB48の曲が流れていて、インタビューの背景音として録音されてしまった。それを校内放送で流す際に著作権(及び著作隣接権)処理が必要か?

写真から「音」になりましたが、これも今回の改正で不要になります。つまり、この場合のAKBの曲は 映り込み と判断されることになります。

もう一つ進めてみましょう。

 幼稚園の運動会で、SMAPの曲のCDでダンスする。ダンスで使用する場合のSMAPの曲のCDに対する著作権処理は?

この場合は、著作権法38-1の適用の範囲内であるなら、処理は不要です(旧来から不要です)。では、

 この運動会を録画して、父母会で鑑賞する場合は?

これは、正しくは著作権(著作隣接権)処理が必要になります。上記の「生徒会長」の例と何処が違うのでしょうか? それは「ダンスにおける曲は、背景音(つまり、写り込み)ではなく、主な構成要素となるから」、です。。。違い、お分かりいただけますか?

園児の父母にとって、ダンスで用いられる曲は、何であっても「付随」しているもの。何といってもメインは「自分の子供」ですからね。でも、法律的には 音楽は主な構成要素 となります。

繰り返しになりますが、写りこみの適用範囲が明確化されたことによって、当然の結果として「写り込みで無い場合」が改めて認識されたわけです。(今までも ダンスのCDは正しく法解釈すれば映り込み では無かったので、「改めて認識」されたというのが正しいと思っています。)

この結果、不思議な現象が予想されるのですが、それはまた、日を改めて。

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