好きな音楽2012年9月
「吹奏楽のための木挽歌(Kobikiuta for Band)」
小山清茂作曲のこの曲は、オールド吹奏楽ファンならみな一度は演奏したことのある名曲ではないだろうか?無風凧も中学三年のときに演奏したことがある、大変懐かしい曲である。小山先生が神戸山手女学院に教えにこられていた頃、お話を伺いに行ったのはもうかなり昔の話だ。
先日、ある吹奏楽団がこの木挽歌を演奏していた。とても懐かしかった。でも、どうも自分のイメージと違う。すごく違和感があるのだ。明るくて迫力があり、ノリも悪くないのだけど、自分の中の木挽歌とは違う。なぜだろう?
しばらくして、気がついた。(もっと早く気がつけ!という声もきこえそうだが)人数が違うのだ。顕著なところでは、Trpが9本Trbは7本。Sax総勢12本(ちょっとウロオボエ)。え?っと叫びたくなるような人数だ。総勢80人!
確かに楽団が大きくなり、TrpやTrbが多ければしかたが無いのだろうけど、、、
そこで考え始めた。
そもそも吹奏楽のための木挽歌は何人で演奏するのが適しているのだろうか?小山先生が書かれた時は、どんな編成をかんがえてらっしゃったのだろう?
この曲は、冒頭のTenorSaxのソロに始まり、最後のBassClarinetのSoloまで、ソロになる部分が多い。だから、そのソロの部分が十分引き立つには、それに適した演奏人数があるはずだ。加えて、ホルンは4本セット、Trumpetは3本セット、、、などなど、のルールに鑑みると、40~45人程度が最適なのでは無いかと思う。(古典的な編成で行けば、44人定員ではないか、と試算するのだけど)。
上記楽団では、クラリネットは12人だったにも関わらず、Trp=9 Trb=7 Sax=12で音のバランスが崩れてしまっていることは言うまでも無い。たしかに、迫力があって明るい音に聞こえるだろうけど、木挽歌の牧歌的雰囲気は台無しになってしまう。
時代によって楽団の編成が変わるのは仕方が無いのだろうけど、ちょっと悲しい思いが胸をよぎった。
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