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目的と手段と

所謂「大企業病」の症状の一つに「手段が目的になる」ということが上げられます。

簡単な例として、「レスペーパー運動」を考えてみましょう。レスペーパー運動自体は、「地球環境を守る」 という目的を、「無駄な紙を使わないようにする」という手段を用いて、実現しよう言うもの。でも、レスペーパー運動が始まると、「一ヶ月の目標: プリントアウトの20%減」などという目的に邁進することになり、本来の目標である「地球環境を守る」は忘れ去れる憂き目にあいます。挙句の果てには「レスペーパーのために、仕事の効率が悪くなり、結果残業が増えて電気使用量が増える」となると、本末転倒です。

ここまで極端な例ではないにしても、手段が目的になってしまうことは、さまざまな場面で見られます。

先日、あるベンチャーの社長からの相談を受けたのですが(実話)。

社長曰く:
無風凧さん、僕は、文化遺産保護のための技術として この技術(以下A技術)を開発したんです。この技術を広めて、文化遺産保護したいんです。でも、出資の相談をVC(ベンチャーキャピタリスト)などに持っていくと、
  「A技術は、アニメ業界では高く売れます。文化遺産保護では世の中に広まりません。ぜひ、アニメにもって行きましょう」
というんです。で、文化遺産保護はいつの間にか忘れ去れてる。アニメ業界で使ってくれてもいいんですが、それは他の誰かがやってくれれば良い。僕は、文化遺産保護を一生かけてしていきたいんです。相談乗ってくれませんか?

これなんかもVCが話しを聴いた際に、手段が目的化しています。たしかに、「技術的なAdvantage」を広めるためには、アニメが良いかも知れませんが、目的が違ってしまいます。繰り返しになりますが、手段が目的になっています。

この社長に無風凧は、次のようにアドヴァイスしました。

アニメ業界で多大な収入を得て、それを文化遺産保護に使いましょうよ。これなら、アニメ業界ての活動は、文化財保護のための資金集めという手段です。回り道になるかもしれませんが、一つの選択肢ですよ。

あとは、この社長が、将来にわたって文化財保護という 崇高な目的 を忘れない事を祈るばかりです。

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