ランキングについて考える(13)
すべての企業が ランキング人 になったら、皆さんの生活にどういう変化がおきるのでしょうか。
渋谷駅に、「ランキング・ランクイーン」 というお店があるのをご存知ですか?(渋谷以外にもあるかもしれませんが)。ここは、いわゆる「ランキング3位までの人気商品」だけをおいているお店です。
このお店。たしかに人気商品だけをあつかっているだけに、お店としてははやっているようです。時間が無いときなどは、無風凧も「便利だな」と思います。なんせ、たった三つのなかから選べばよいのですから。
でも。よくよく考えてみてください。
たとえば、ボールペンのランク3位まで、となると、どういう3本になるでしょうか?普通の黒いボールペン、赤、もあれば青や緑もある。ノック式、キャップ式。加えて、油性水性、、、太書/細書き、2色ボールペン、3色、、、、5色までは見たことがあります。高級ボールペンもあるし、、、
すべての企業が ランキング人 になってしまい、ボールペンは3種類しか日本になくなってしまうとすると、、、考えただけでも、「変な世の中」になってしまいます。
現段階では、ボールペンではそういうことはおきていないのですが、違う業界では顕著なものがあります。例えば楽譜。クラシック系の楽譜でも「売れ筋楽譜」というのはあるわけで、大きな楽譜やでも「売れ筋」から集めています。つまり、ランキング人です。だから、あまり売れない楽譜は、お店においていない、ということが良くあります。ある楽譜の専門店は、在庫種類は20年前に比べて30%程度減っているのではないか、と感じています。
企業がランキング人になったとすると。
お店においてないから、売れない
→ 売れないからお店に置かない
というネガティブ・スパイラルに陥ってしまいます。その結果、私たちの「選択肢」が減ってしまうことになります。ボールペンの例でもう一度考えてみてください。繰り返しになりますが、これは、お店がランキング人になった結果です。
企業がランキング人になったら、、、私たちの生活は 選択肢が減り、生活自身が味気ないものになってしまうのです。
| 固定リンク
« スーパームーンの十六夜 | トップページ | 神ナリ »
コメント