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好きな音楽2012年4月

先日、作曲家の伊藤康英先生とお話する時間がありました。先生は、G.Holstの”吹奏楽のための組曲1,2”の研究・校訂を終えられたばかり。Holstの手書き譜面を用いた研究はとても興味深いものです。

数例をあげると、Holstの手稿譜によると、

・Euphonion(Euphonium)とBaritoneが両方別々に存在していた、
・第一組曲冒頭のEuphonium&Tubaの厳かなユニオンは、草稿段階ではもっと沢山のパートに書かれており、非常に荘厳な厚い音色であったこと、

などなど。伊藤先生が校訂した第一組曲のスコアを頂き、眺めてますが、とてもきれいな楽譜です。作曲者の意図が手に取るようにわかる楽譜、といえばよいでしょうか。これは、伊藤先生の工夫と、もともとの「曲の構造」がきれいだからだといえます。

伊藤先生のお話を伺っていて、「やはり、音楽に楽譜は重要なんだ」ということを再認識することができ、とても楽しい時間が持てました。

蛇足:

Holstは、この曲以外にも好きな曲が多く、

Mooreside組曲組曲「惑星」Savitri(インドの叙事詩「マハーバーラタ」を定本にしたオペラ、実は曲は聴いたことがなくて、スコアを勉強しただけだけど面白い曲)、

などなど、あげることができます。

蛇足ついでに薀蓄語り。過去の作曲家の中で、宗教を2つ、とりあげて作曲したのは、Holstぐらいではないでしょうか? Holstは、Ave Mariaをはじめとして、キリスト教を題材にした音楽も書いていますし、上記Savitriのように、ヒンズー経を題材にした曲も書いています。

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