好きな音楽2011年7月
威風堂々1番。原題 Pomp and Circumstance March No.1.
E.Elgarが作曲した、イギリスを代表する行進曲の一つである。映画「ブラス!(原題 Brass off!)」の最後のシーンでも使われているから、名前は知らなくても聴けば、「あ、あの曲か」という方は多いと思う。
この威風堂々。無風凧は吹奏楽編曲版で何度か演奏したことがあるのだけど、行進曲としては歩きにくいだろうなあ、、、といつも思っている。「リタルダンドで遅くなる部分があるから」、ではなく、「右足と左足が逆になっている」と錯覚する部分があるからだ。
楽譜をお持ちの方は(ほとんどいないと思うけど)楽譜を見たら、なるほど、と思ってくれると思う。弱起で始まるこの曲の、2小節目の2拍目、Timpaniが初めて出てきて A を叩く所に注目。この拍に、演奏記号としてff 、sfがついている。つまり強拍の指定があるわけだ。普通に行進をする場合は、強拍であれば左足が出てしまう。この後も8小節目までは、2拍目に強拍の指定があり、事実、Timpaniだけでなく、トロンボーンⅠ、Ⅱも2拍目にしか音が無い。
音楽の基礎論的に小節構造を考えれば、2拍目は所謂裏拍。右足が出るべき拍。実際右足を出さなくては、行進できない。こう考えると、きっと歩きに食いだろうなあ、、、と思うのである。この曲では、同様に強拍が2拍目になる場面が他にもあるから厄介だ。
#もっと細かい話をすると、小節頭に音を出す楽器が少ない。クラリネットやヴァイオリンなどは、前小節の2拍目裏(ここにもffの指定がある)からのタイである。だから、一拍目の場所もちょっと解りにくい。
と、難しい事を書いてきたけど。
高校入試の後、最初に聴いたテープに入っていた曲で、そのテープは今はもうないのだけど、Pomp and Cricumstance(直訳すると「栄光のある状態」でよいのかな?)な気分にぴったりだったことを思いだすことができる、大好きな曲の一つだ。
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