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平成22年で16人目

昨日、鳩山氏が「退陣表明」をしました。よって、新しい首相が誕生すると、平成22年で16人め、ということになります。昭和22年に現行憲法が施行して以来、昭和時代(昭和64年までの42年間)で15人ですから、ほぼ”2倍”の速さで首相が交代しています。また、戦後3番目に長寿の小泉内閣(5年)をさっぴくと、平成の首相は平均1年で交代しています。

1) 長いことが良いことではないが、、、、
内閣は、長寿であることが必ずしも「良い内閣」である充分条件ではないと考えますが、必要条件の一つであるといえるでしょう。「国」を一つの「企業(株式会社)」だと考えてみましょう。代表取締役が毎年変わるような企業、思いつきますか? 思いつきませんよね? 無風凧も思いつきません。 そういう企業は(多分)倒産してしまっています。 外国為替も円安に振れているようですが、「日本自体の価値(この価値が何を意味しているのかについても、別途考察は必要とおもいますけど)が下がっている」ことに他なりません。
 いまや環境問題など地球規模で考えなくてはならない時期に来ています。ですから「日本」という枠組みの「価値」をあげることがどれくらい重要であるかは、無風凧としては正直判らない部分もあります。また、内閣の寿命を長くすることが即「良い政治」であることの十分条件ではありません。でも、良い政治の結果としての長い政権は歓迎したいと思っています。

2) なぜ長くならない?
では、なぜ長くならないのでしょうか?ここでは三つの「見方」を紹介します。
 一つ目は、「話せばわかる(5/15参照)」にも書いたのですが、選挙システム自身に問題ががあるのではないかと考えています。人気が優先される選挙においては、「人気が無くなれば交代」ということは自明の理。 人の噂も75日ではないですが、長期間の人気を広範囲(国民全体)に保つことは難しい。
 これに加えて二つ目は、メディアの速報性が挙げられます。或る人(この議論では首相を対象ですが)が行った良いことも悪いことも「直ぐに」報道されます。 悪いことが連続すると、「見かけ以上に悪いことをしている」ように見えてしまいます。
 さらに三つめですが、スキャンダルの報道価値が高い ことが挙げられます。説明が旨く出来ませんが、「失敗の方が大きく扱われる」。つまり、首相になった場合には、その瞬間から「人気が落ちて行く」ことが織り込まれている。これの少し変形は「総論でOKであっても、各論に入ってNGが出た場合には、各論のNGが強く印象に残る」ということも指摘できます。各論を議論する時に、「総論の結果」を尊重しない物の方が印象的に報道されています。少数意見が多数決より優先されることがあります。これは、もっと根源的な問題を含んでいます。それは「個人の多様化」。つまり、昔は価値観がそろいやすかったけど、今は各人で価値観が違う。そのために、少数意見が出やすい、という土壌があります。結果、「総論として支持率ダウン」が起きるています。
 これらが全てとは言いませんが、内閣の短命化の一因であると分析しています。

3) まとめ、ではないけど。
では、どうすればよいか。 上記にあげた原因(見方)は、技術、特にICT技術の進歩によってもたらされたものだといえます(少し飛躍があるけど、補間して読んで下さい)。今の価値観の総意で言えば「豊かな生活」の言い換えです。だから、逆行することはできないでしょう。だから、たとえば「速報は止めましょう!」なんて言えるわけではない。
 まず考えられるのは、選挙制度をかえること。人気優先では無いような選挙制度を組む。これは、言うは易し、行うは難し。もっとよく考えたいと思っています。
 つぎに、統治単位を下げること。つまり、道州制を基本とした連合国家。企業で言えば「ホールティング・カンパニー制」ということができるでしょう。これにより、より「直接」政治に近くなると同時に、多様性の場合の数を軽減する。ただ、情報のGlobal化の下、本当にうまくいくかは懐疑的な部分もあり、より深く考えなくてはなりません。
 それから、「競争社会の質を変える」という施策。短絡的で誤解が生じる可能性がありますが、「スキャンダル偏重」の根源には、「競争相手の足の引っ張り」効果を喜ぶ言う、深層心理が働いていますので、この深層心理=質 を変えることが必要ではないかと思う次第です。この「質」の話は、いつか改めてしたいと思います。

リンク: 鳩山首相、突然の辞意表明 - ココログニュース

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