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どこで読み切っていたのか?(第68期名人戦第3局)

20100508まだまだGW中の方もいらっしゃる5月7日、第68期名人戦第3局は行われました。東京地方は午後から雨だったので、大内節を新橋で聞くことは無理だろうと思い、今回は初めて「毎日ホール」での大盤解説会に行ってきました。伊藤真吾4段、熊倉紫野女流と言う、非常に若い二人による解説会でした。写真は、解説会開始前に撮った物。大盤も今はPCで操作するんですね、、、ちょっと驚き。

将棋は、今季名人戦3度目の横歩取り、、、ってまだ3局目ですから、「全部横歩取り」ということになります。羽生名人も「意地」になっているのかもしれません。

201005082図は118手目の▽52香。ここでなぜ歩でなくて香だったのか。解説の伊藤四段も「最後まで読み切った手」とはおっしゃってましたけど、恐ろしく読みの入った手だったようです。

しかし、この香を打つためには、香を手駒にしていなくてはなりません。これより24手前の94手目局面(割愛)で、羽生名人は、▽6三歩 と馬道を止めているのですが、この手は▽6三香の方が自然だったと思います。ここから推理すると、羽生さんは52香を討ちたいがために、63歩で我慢したのではないか、と思えるのです。▽63歩に▲54銀で、一瞬「逆転か?」の声が上がるほどの緊迫した局面。ここで実は羽生さんは読み切っていたのではないか?

三浦八段は、後がなくなりました。第1局(4/10の記事参照),第2局( 5/1の記事参照)は無風凧的には羽生さんの完勝だったと思っていますが、第三局も、一瞬逆転ムードはあったものの94手目で羽生さんが読み切っていたとすると、逆転ムードは幻にすぎません。その意味ではやはり羽生さんの完勝譜と言えるでしょう。

第四局、三浦さんの大活躍に期待したいと思います。

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